不動産購入に必要な諸費用の目安はどれくらい?流れからお金が必要なタイミングもチェック!
2020/02/28
不動産を購入するときに絶対に忘れてはいけないのが不動産の購入に必要な諸費用です。不動産は高額なため、必要となる費用も非常に大きくなります。
特に不動産取引に慣れていない場合には、不動産に関わるさまざまな手続きを不動産業者や司法書士に代行してもらうことになるため、想像以上に費用が高額になる場合もあります。
そこで今回は、不動産の購入前に知っておきたい不動産購入に必要な諸費用の目安をご紹介します。不動産購入の流れとともにどのタイミングでどれくらいのお金が必要なのかチェックしておきましょう。
不動産購入に必要な諸費用の一覧
まずは不動産の購入に必要な諸費用の一覧を見ていきましょう。これらのお金は不動産の購入に必要な費用以外に捻出しなければいけません。
不動産購入の諸費用の一覧表
項目 | 内容 | 必要な費用の目安 | 説明 | 支払時期 (一般的に) |
契約 | 印紙税 | 2万円 | 売買契約書、建築請負契約書等に貼る収入印紙代 | 契約時 |
登記 | 登録免許税 | 10万円 | 登記の際にかかる税金 | 残金時 |
司法書士報酬 | 10万円 | 登記手続きを依頼する司法書士への報酬 | 依頼時 | |
ローン | 融資事務手数料 | 3万円 | 金融機関への手数料(金融機関で異なる) | ローン契約時 |
印紙税 | 2万円 | ローン契約書に貼る収入印紙代(融資金額による) | ローン契約時 | |
ローン保証料 | 50万円 | 保証人を立てる代わりに保証会社などを利用する場合の費用 (金融機関で異なる) | ||
団体信用生命保険保険料 | 7万円 | 住宅ローンの借り入れにあたって加入する保険料(銀行ローンの場合は金利に含まれているので不要) | ||
火災保険料 | 20万円 | 住宅ローンの借り入れにあたって、建物にかける保険料 (金融機関で異なる) | ||
仲介 | 不動産仲介手数料 | 100万円 | 不動産会社に支払う仲介手数料(下記参照) | 売買契約時・残金時 |
税金 | 不動産取得税 | 30万円 | 土地、建物を取得した際の地方税 | 登記後数ヶ月 |
税金 | 贈与税 | 購入資金の贈与を受けたときなど | ||
税金 | 固定資産税・都市計画税清算金 | 5万円 | 年税額を引渡しの日以降の分日割で清算 | 引渡時 |
その他 | 管理費等清算金 | 10万円 | マンションの場合、月額管理費を引渡しの日以降の分日割で清算 | 引渡時 |
負担金 | 建物住宅の購入の場合、水道加入金等の負担がある | 引渡時 |
この一覧表は、大まかなものであるため、物件の種類や取引態様によって必要な費用の項目は変わります。
また費用自体も、取引する不動産に応じたものとなっているため、大きく変化することには注意しておきましょう。
不動産購入の諸費用の目安
不動産購入に必要な費用は、購入する不動産に応じて変化します。
これは、購入する不動産を基にして仲介手数料などの諸経費が算出されるためです。そのため購入する不動産の評価額に比例して諸費用が決定されます。
物件によって不動産購入に必要な諸費用は変化しますが、目安としては新築マンションでは物件価格の3%~5%、中古マンション、新築一戸建て、中古一戸建てでは物件価格の6%~13%とされており、不動産を購入する際には必要な諸費用がかかることを事前に頭に入れておきましょう。
不動産購入の諸費用は節約できるか?
不動産購入をする際に大きな負担となってしまう諸費用ですが、不動産を購入する立場としてはできるだけ費用を節約したいと考えるのが当たり前です。
では、不動産購入に必要な諸費用は節約できるのでしょうか。
答えは、節約できるものの節約するべきではないというものになります。
諸費用の中には法律なので支払いが決められているものがあり、それらの諸費用は節約することはできません。
一方で、不動産業者に支払う不動産仲介手数料や司法書士に支払う登記手続きの報酬、さらには火災保険料やローンに関する支払いは節約することが可能です。
ただし不動産業者に支払う動産仲介手数料や司法書士に支払う登記手続きの報酬などを節約するためには、不動産業者や司法書士に頼らず手続きをしたり、仲介手数料の値切り交渉をしなくてはいけません。
当然、報酬が低くなれば不動産業者にしても司法書士にしてもしっかりと仕事をしてくれなくなります。特に不動産業者は不動産取引をする際には価格交渉を任せる相手となるため、不動産業者が味方でなければ諸経費が下がっても不動産購入価格自体を下げることが難しくなるため、大きな損をする可能性があります。
また火災保険料やローンも、利用することで得られるメリットとデメリットを考えれば、利用せずに節約することが必ずしも最良の判断になるとは限りません。
もちろん全てのケースで当てはまることではありませんが、不動産を滞りなく購入したいと考えるなら諸経費は節約しないことをオススメします。
不動産購入の流れと費用が必要になるポイント
不動産を購入する際には、ポイントで費用が必要となります。そのため不動産購入の決済前のタイミングで、ある程度まとまったお金を用意しておかなければなりません。
ギリギリになってお金を準備していないということにならないためにも、不動産購入の流れと費用が必要になるポイントをチェックしておきましょう。
不動産業者に内覧を依頼する
不動産を購入する際には、まず不動産の情報を得て、実際に物件を確認する内覧を行います。
一般的には不動産業者に案内を任せて内覧しますが、内覧の時点では一切の金銭は必要ありません。もし内覧した物件が気に入らなくても、不動産業者にお金を支払う必要はありません。
不動産の購入を決定する
もし内覧した物件が気に入った場合には、不動産の購入を決定します。不動産業者に不動産を購入する意思があることを伝えますが、このときにも何らかの支払いが発生することありません。
基本的には、不動産業は成功報酬となっているため、不動産取引が成立した場合に支払いが必要になります。
そのため不動産の購入を決定しただけでは、実際に不動産が購入されるか分からないためお金は必要ありません。
不動産の購入の申し込み
不動産購入する際には、売主に対して申し込みを行わなくてはいけません。申し込み後に、売主が売却を決定すれば不動産購入の手続きへと進みます。
この申し込みの際には、申し込み金の支払いが必要になる場合があります。
申し込み金は、買主が不動産を取得する意志があることを示すためのもので、物件の価格によるものの10万円程度となります。
この申し込み金は、売主が不動産の売却を決定すれば、その後の不動産取引の支払いに充当されます。売主が不動産の売却を決定しなければ、支払った申し込み金は払い戻されます。
不動産購入の契約
不動産に限らず取引は、代金を支払って品物を受け取ることで成立します。そのため品物を受け取らずお金を払っただけでは取引は成立せず、逆にお金を払わず品物を受け取っただけでも取引は成立しません。
日用品などの動産なら、その場で代金と品物を交換するため取引が簡単に成立しますが、不動産では簡単に取引を成立させることができません。
そこで行われるのが不動産の取引を決定付ける契約です。
不動産取引の場合には、まず契約として買主が売主に手付金を支払い、契約書を交わすことで契約を締結します。
手付金を支払った後に買主が契約を破棄することも可能ですが、その際、買主は支払った手付金を放棄しなくてはいけません。
逆に売主も契約を破棄することは可能ですが、その際、買主が支払った手付金の2倍の額を買主に支払わなければいけません。
不動産購入の契約では、手付金として購入する不動産の価格の10%程度の手付金、不動産業者への仲介手数料の1/2の代金、契約に必要な印紙税などを支払う必要があります。ローンを組んでいる場合には、ローンを契約するタイミングでローン保証料が必要になります。
手付金の額や不動産業者の仲介手数料などは不動産価格に応じて変化するため一概には言えませんが、一般的な相場では不動産購入額の12%程度となります。
購入した不動産の決済と引き渡し
最も大きなお金が動くのが購入した不動産の決済と引渡しのタイミングです。
これまでに支払ったお金を除除いた全ての支払いを決済と引き渡しのタイミングで行います。
決済と引き渡しでは、不動産価格と諸費用を合わせて不動産価格の100%程度の支払いを行うことになります。
決済と引き渡しでは、固定資産税や管理費等清算金などの支払いも行われます。
不動産の登記後数ヶ月
不動産購入後にも必要な費用があります。それが不動産取得税です。
不動産取得税は、不動産の価格に対して3%~4%となっており、不動産の種類によって変わります。
不動産の価格が高ければ不動産取得税も大きくなるため、思わぬ大金が急に必要となることがあります。
そのため不動産取得税についても忘れないようにしておきましょう。
不動産投資では諸費用が命取りに
不動産投資のために不動産の購入を考えている人も少なくありません。購入した不動産を自宅として利用する場合であっても、後々のことを考えれば不動産投資という視点で不動産選びをすることは非常に重要になります。
不動産投資をする場合には、不動産購入価格以外に必要となる諸費用が命取りとなることがあります。
諸費用で利回りが大きく変化
不動産投資を行う上で重要となる指標が利回りです。
利回りは、投資額に対して1年間にどれだけ回収できるかを表す数字であり、利回りが高いほど高収益の不動産となります。
一般的に示される利回りは表面利回りと呼ばれる不動産価格と想定される家賃収入を想定したものです。
ところが実際に不動産投資を行うと、さまざまな条件が変化して表面利回りでなく実質利回りが収益となります。
この実質利回りに大きな影響を与えるのが不動産購入時の諸費用で、諸費用が大きくなると利回りを押し下げる原因になります。
そのため、不動産投資において諸費用を抑えることや諸費用を想定して利回りを導きだすこと非常に重要になります。
諸費用は、不動産購入価格の10%程度にもなるため、不動産投資を行う際には必ずチェックしておかなくてはいけません。
実質利回りが想像以上に低下する
不動産購入する際に必要となる諸費用は、表面利回りと実質利回りの差を大きくします。
一般的に不動産の利回り相場は5%程度とされていますが、諸費用が大きくなると利回りを大きく低下させます。
不動産投資において利回りは生命線であるため、利回りに直結する諸費用は不動産投資において無視できない重要な要素となります。
ただし不動産購入における諸費用は、想定することができるためリスクを理解したうえで不動産投資を行うことができます。
不動産投資において利回りを低下させる要因は、空室や自然災害などさまざまですが、その多くは想定することが非常に難しいものです。しかし不動産購入における諸費用は計算することで導き出すことができるため、あらかじめ利回りを算出するときに計算しておくことができます。
ほかの多くの不動産投資リスクとは決定的に違うポイントは、想定できるという点にあります。
融資で不動産投資をしている場合には赤字の可能性も
住宅ローンなど金融機関から融資を受けて不動産投資を行うと、金利によって利回りが低下します。想定しなかった不動産購入の諸費用が重なれば、収益力はさらに低下してしまいます。
不動産を購入する際の費用は利回りに大きく影響しており、購入時に決まってしまう費用はあとから変更することができません。
不動産投資においては利回りを低下させる要因が多いため、不動産購入に要した諸費用が原因となって儲けるはずの不動産投資が赤字になってしまう可能性もあります。
不動産投資を行う際には諸費用にもシビアにならなくてはいけません。
不動産投資は不動産投資会社に相談しよう
不動産購入に必要となる諸費用は、専門的な分野であるため不動産投資かであっても簡単に導き出すことは困難です。そんなときには、不動産投資会社に相談して不動産購入のシミュレーションを行ってもらいましょう。
不動産投資に関する疑問も気軽に質問することができ、不動産投資のプロならではのアドバイスを受けることができます。
オススメの不動産投資会社は以下の通りです。
Oh!Ya(オーヤ)のアパート経営一括比較
複数の不動産投資会社に一度の入力で一括の資料請求ができます。
会社員の方は、不動産投資をしたくても忙しいため投資どころか勉強をする時間もありません。
Oh!Ya(オーヤ)を使えば、簡単に複数の不動産会社に一括で申し込みができるため、手間を省いて賢く情報を集めることができます。
こちらはアパート経営を目指す人専用のものとなっており、アパート経営に興味がある人はとりあえず資料請求してみましょう。
Oh!Ya(オーヤ)の不動産投資一括比較
アパート経営などの大きな不動産に躊躇している人は、少額から始められるワンルームマンション投資にチャレンジしてみましょう。
ワンルームマンションなら、安い物を選べば数百万円で購入することができるため自己資金で不動産投資を始めることができます。自己資金なら銀行ローンに頼らないため借金も利子も不要。利回りを最大化させることができます。
もちろん不動産投資である以上、空室などのリスクはありますが、投資している資金が少額のため損失も少なく、1室なら自分で営業することでも短期間のうちに入居者を見つけることができます。
Oh!Ya(オーヤ)の不動産投資一括比較を使えば、信頼性の高い複数の不動産業者にマンション経営の一括資料請求ができるだけでなく、比較検討しながら安定したマンション経営のシミュレーションも可能です。
アパート経営に躊躇している人や不動産投資が初めての人は最適な少額から始められる不動産投資です。
まとめ
不動産は、人生の中で最も大きな買い物に分類されるものであるため、必要となる諸費用も価格の大きさに応じて膨らみます。購入する不動産の価格によっては数百万円になることもあります。
特に不動産は、購入に不動産や法律の専門家が絡むため、どうしても不動産購入に必要となる諸費用も大きくなります。
不動産を購入する際には、どうしても不動産価格ばかり注目してしまいますが、諸費用までトータルに考えて購入を決定する必要があります。
具体的なイメージが抱けなくても、不動産を購入する前に諸費用が必要であることを頭に入れておくようにしましょう。