バブル期から暴落期に株を空売りすべきではない5つの理由とは?空売りやインバースの失敗が致命的ダメージになる!

   

倒木の上にいる小熊

株価が急激に値上がりして明らかに企業価値と乖離しているときには、遅かれ早かれ株価が反転して急激に下落することが予想されます。株価の下落が確信できるような場合には、株を空売りしたり株価の下落と反比例した値動きをするインバース株に投資することで下げ相場でも利益を得ることができます。

しかし今後、株価の下落が明白で確信を持てる場合であっても、空売りやインバースへの投資が有効とは限りません。それどころか、株価が下落して絶好の買いタイミングに資金を失っていて投資できない状況に追い込まれるかもしれません。

今回は、バブル期から暴落期に株を空売りすべきではない5つの理由を説明します。空売りやインバースの失敗が致命的ダメージになり、バブル期には空売りするには及ばないことを知っておきましょう。




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1.確実な暴落のタイミングが分かりにくい

株価は投資家の期待によって上がり続けます。そのため企業の本質的価値を超えていても、多くの投資家が株を買い続ける限りは株価は上昇を続けて下落しません。

つまり株価暴落のタイミングは投資家の気分次第ということになります。

企業の本質的価値よりも株価が上回れば暴落する

株価が暴落する条件はいくつかありますが、そのうちのひとつであり大前提となるのが株価の異常な上昇です。

企業の本質的価値に対して株価が妥当かそれ以下なら、株価が大きく下落することはありません。もし株価が大きく下落したとしても本質的に損をしている投資家はいないと判断できます。

しかし株価が異常に上昇していれば、企業の本質的価値を超えた値段で株が売買されることになります。多くの投資家が株に価値を認めていても、実際には大した価値がないため株価が下落し始めると大きく下がることになります。

本来なら企業の本質的価値と同等程度まで下がるはずですが、株を過大評価していた反動として今度は株が過小評価されるようになり本質的価値よりも株価が下がる場合が少なくありません。

本質的価値以上に高められた株価が本質的価値以下に下がることによって、株価は大きく下がることになります。

雪崩が発生するには雪が積もっていなければならないように、株価の大暴落も株価が異常な水準まで高くなくてはいけません。

暴落が発生するためには大前提として株価が本質的価値以上に高く、常識的な範囲にとどまっていないことが求められます。

買い手がいなくなったときに株価が暴落する

株価が暴落するタイミングを見極めるときに手がかりとなるのが買い手の存在です。

株は市場で取引が行われており、需要と供給によって株価が決定します、

そのため株の買い手がいなくなり需要が完全に途絶えてしまえば、供給過多となるため株価は値下がりするしかありません。

通常、株価は買い手が存在すれば企業の本質的価値に関係なく上昇し続けます。株価が異常に高い水準であると気付いても、株価の下落を恐れなければ株価は下落しません。

しかし買い手が消えて需要が完全に途絶えれば、売り圧力に対して買い圧力が低下するため株価は下がり始めます。

基本的に、株価の暴落は投資家が驚くような出来事や予想外の問題の深刻化などの悪材料の発生が引き金になって発生しますが、悪材料が発生せずに株価が上昇を続けた場合には買い手が途絶えて需給バランスが維持できなくなり暴落が始まります。

売り手が殺到したときに株価が暴落する

株価の暴落は株の需給バランスが崩れることで発生するため、買い手が存在していてもそれ以上に売り手が増えれば株価は下落します。

売り手が殺到するのは悪材料が発生した場合です。企業の本質的価値とは関係なく、株価が下落する可能性が高い悪材料が見つかった時点で株価は大きく下がります。

また悪材料がなくても売り手が増加すれば売り圧力が高まり株価が下落することがあります。

典型的なのがIPO株のロックアップの解除です。

新規上場した企業の株はIPO株となり市場で売り出されますが、大株主がすぐに株を大量に売却して売り抜けることを防ぐために株の売却を禁止するロックアップという処置が行われます。ロックアップは一定期間続き、期間を過ぎれば自由に売却できるようになります。

企業の上場時には、創業者やベンチャーキャピタルなど少数の関係者が大量の株を保有することになりますが、ロックアップ後に株を一斉に売却すれば株価は大きく下がることになります。

特に企業の実力や実績がないのに期待だけで株価が上昇しているハイテク株などは、実態を理解している創業者やベンチャーキャピタルが一斉に株を売却してしまうため大暴落することが少なくありません。

どのような理由であっても売り手が殺到したときには、売り圧力が高まり株価が暴落しますが、売り圧力が高まり株価が暴落するタイミングを見極めるのは至難の技です。

2.大衆の判断に逆らう心理的障壁が大きい

株価が上昇している株を空売りするということは、逆張り投資をするということです。つまり大多数の投資家とは正反対の判断を下すことになります。

優れた分析力と強靭な胆力で冷静な判断を下すことができれば空売りを仕掛けることもできますが、大衆の判断に逆らう決定を下す心理的障壁は想像以上に大きなものです。

自分の分析力を信じることができるか

大勢の投資家が下した判断とは正反対の判断を迫られる空売り。多くの投資家が株価が上昇すると判断しているにもかかわらず、空売りを仕掛けるということは株価が下がると判断するということです。

空売りを仕掛けるためには、株価が下がる確信を持てなくてはいけません。なんとなく株価が高いからもう少ししたら下がるというような曖昧なものではなく、論理的にこれ以上の株価の上昇が難しく、トレンドが反転して株価が下がると確信できなくてはいけません。

大勢の投資家と正反対の判断を貫き通すためには、大勢の投資家とは異なる視点で自分だけしか見えていない情報を読み取り分析して判断しなくてはいけません。

大前提となるのがファンダメンタルズ分析で、企業の本質的価値を見極めて株価が明らかに本質的価値を超えて高い水準にあることを確信しなくてはいけません。

もしファンダメンタルズ分析ができず、株価とは関係なく企業の本質的価値を見極めることができないなら、空売りを仕掛けるための最低限の分析力を備えていないということになります。

タイミングを間違えている可能性はないか

企業の本質的価値に対して株価が過剰に値上がりしていたとしても、大衆が熱狂して株を買い続けていれば株価は下がりません。

空売りを仕掛けるときには、できる限り正確に株価の下落タイミングを見計らう必要があります。もし株価の下落タイミングを間違えてしまえば、株価が値上がりして追加の証拠金を求められることになり、損失が発生してしまう可能性が高まるためです。

最終的に株価が下落して予想が的中していても、タイミングを間違えてしまえば空売りが失敗に終わる可能性があります。多くの投資家が株を買い続けている中でタイミングを間違えずに空売りを仕掛けるのは非常に難しい投資です。

空売りのタイミングを間違えないためにも、株価が大きく下落するタイミングの根拠を見つけ出さなくてはいけません。

冷静さを長く維持できるか

もし空売りのタイミングを間違えてしまっても、株価が上昇しなければ追加の証拠金を求められることはありません。また追加の証拠金を用意することができれば空売りのポジションを維持することができます。

しかし空売りを仕掛けてから株価が下落するまでに想定以上に時間がかかれば、その間、不安と戦い続けることになります。

株価が下落せずに上昇し続けているときに、株を空売りして株価の下落を待っているというのは儲けるチャンスを逃し滑稽なことをしているような気分になってくるものです。

想定通りなら最終的に株価が下落して報われますが、それまで多くの投資家とは正反対の決断を下して耐え続けられるかは分かりません。

また損失が発生しそうな場合には、株を買い戻して損切りすることも必要ですが、損切りの判断を下すのも難しくなってしまいます。

冷静さを長く維持して適切な投資判断を下し続けることが非常に難しいのが空売りです。

3.狼狽売りで損失が発生する可能性がある

もし空売りを仕掛けてから自分が間違った判断を下したと迷いだせば、株価が下落する前に狼狽売りをしてしまう可能性があります。

多くの投資家と正反対の判断を下して冷静さを保つことができなければ、狼狽売りで大損失が発生します。

株価が上がるたびにプレッシャーが高まる

空売りを仕掛けるということは、直近で株価が下落するというシナリオを描いているはずです。ところがバブル期に株価が上昇していると想定通りに株価が下落しないことも少なくありません。

株価が下がらなければただ待ち続ければいいように思えますが、株価が上昇し続けて自分の思惑とは正反対の状況になるとプレッシャーが高まります。

多くの投資家と同じような行動を取る方が楽なのが人間です。株価が上昇し続ける中で株価の下落を予想して投資するという判断自体が多くの投資家の判断と逆行しており、さらに株価が上昇し続ければ判断の違いがさらに際立ってきます。

多くの投資家の意見に反対してノーと1回言うことはできても、絶え間なく問いかける多くの投資家の意見にノーを繰り返して言い続けるのは胆力がなければできません。

株価が上がるたびにプレッシャーが高まる空売りですが、株価が急上昇するバブル期には凄まじいプレッシャーがかかるため空売りを続行することが非常に難しくなります。

空売りを続けることは難しい

空売りを仕掛けた後に株価が上昇すれば、ある意味ではさらなる空売りのチャンスとなります。株価の上昇に合わせて空売りを仕掛けていけば、株の平均取得価格が上がるため株価の下落時には差益が拡大し、空売りを仕掛けた投資家は大きなリターンを得ることができます。

まさにナンピン買いの逆ですが、株価が下がり続けるときに株を買い増していくナンピン買いが難しいように株価が上がるときに空売りを続けることも非常に難しいものです。

空売りを続ければ株価が上がり続ける以上は損失が拡大していき、金銭的にも精神的にも負担が大きくなっていきます。

最初から株価の上昇を見込んで細かく株を空売りしていく手法もありますが、そもそも株価の上昇を見込んでいるなら空売りをしないのが単純な結論となるため、シチュエーション的に空売りを続けることは難しくなります。

もし想定以上に株価が上昇したために空売りを仕掛けたとすれば、それは感情的に投資している可能性が高く、時間が経って冷静になってくると恐怖や不安が増大して狼狽売りをしてしまう原因になります。

空売りを続けることが非常に難しいのは、空売りしたときのシチュエーションも大いに関係しています。

我慢比べになると狼狽売りする

もし空売りを仕掛けたタイミングから時間が経っても株価が下がらなければ、我慢比べになってしまうことになります。

通常の株式投資では、株価の上昇を期待してじっと待ち続けることも少なくありませんが、空売りで待ち続けることは困難です。

株価は長期的には上昇するトレンドにあります。つまり多くの株は時間の経過とともに株価が上昇していきます。

そのため株式投資では時間を味方につけて待ち続けることで着実なリターンを得ることができます。

ところが空売りの場合では、時間が経てば経つほど株価が上昇していく可能性が高まるため不利な状況に追い込まれます。そのまま株価が上昇すると思ってしまえば、狼狽売りに走ってしまう可能性も高まります。

空売りでは、狼狽売りを誘発する要素が非常に多く、狙い通りに株価が下がらなければ最終的には狼狽売りしてしまうことになります。

4.追加の証拠金を求められて大損害が発生する可能性がある

空売りした後に株価が上昇した場合には、証拠金が不足して追加の証拠金を求められることもあります。特に信用取引をしていてレバレッジをかけていれば、想定外の株価の上昇によって追加の証拠金を求められてしまい、追加の証拠金を支払うことができなければ取引が強制的に終了することもあります。

急激な株価の上昇

バブル期には誰にも想定できないほど株価が上昇することがあります。すでに常識の範囲を超えている株価であっても、株を買う人が絶えなければ株価は上昇を続けます。

空売りを仕掛けるタイミングが早すぎたり、株価の上昇が止まらなければ、空売りしたところからさらに株価が大きく上昇して追加の証拠金を求められることになる場合もあります。

資金に余裕があれば問題ありませんが、ギリギリの資金で空売りを仕掛けていた場合には追加の証拠金を支払うことができず取引が終わってしまうこともあります。

有名投資家であっても追加の証拠金を支払うことができない場合があるため、空売りをするときには予想できない急激な株価の上昇は考慮しておかなくてはいけません。

レバレッジをかけていると危険

レバレッジをかけている場合には、株価の値動きが極端なものになります。つまり株価がそれほど上昇しなくても追加の証拠金を求められてしまうこともあります。

空売りで大きく儲けるためにはレバレッジをかける必要があり、空売りを仕掛けるということは株価の下落に確信を持っているということです。レバレッジをかける行為はリスクを高めますが、空売りが成功すると思い込んでいるならリスクを気にすることはなく、むしろ増えるリターンばかりに注目しているはずです。

その結果、無謀とも思えるレバレッジをかけた空売りを仕掛けることになってしまいます。

狙い通りに空売りが成功しなかった場合、レバレッジをかけていれば追加の証拠金を求められて大きな損失が発生する可能性が高く、すばやく損切りして撤退することを想定しておかなくてはいけません。

待ち続けることができない

空売りをする場合、追加の証拠金を求められる可能性があるため株価が下がるまで忍耐強く待ち続けてチャンスを狙うということが難しくなります。

空売りは短期投資が前提となっており、一般投資家の強みである時間を味方につけることができません。

追加の証拠金を求められるという性質がある以上、空売りを仕掛けるのは分の悪い勝負となります。確実にリターンを狙えるなら別ですが、遊びで空売りをすると損失が発生する可能性が高いことを知っておきましょう。

5.100%以上の利益を得られない

空売りをオススメしない最大の理由がリターンです。基本的には空売りをしても100%以上のリターンを得ることができず、最大でも資産を2倍に増やすことしかできません。

株を買って値上がりを待てば株価は2倍以上に上昇することもあるため、リターンの最大化を目指す場合に空売りを積極的に取り入れる必要はありません。

大きなリターンは得られない

株価が高いときに株を売り、株価が大きく下がったときに買い戻すのが空売りであり、株の売買の差益が利益となります。

そのため株価の下落幅がリターンの限度となります。

株価は100%以上、下落することはありません。株価が100%下落すれば0円となり、それ以上は下がらないからです。

逆に株価の上昇は天井知らずです。株価が2倍、3倍、5倍、10倍と増える余地も可能性もあります。

基本的に空売りをしても大きなリターンを得ることはできません。空売りで100%を超える大きなリターンを得るためには、取引回数を増やしたりリスクを冒してレバレッジを利かせるしかありません。

リスクヘッジには使える

大きなリターンを得ることが難しい危険に思える空売りですが、使い方次第では株式投資の安全性を高めることができます。

株を買いつつ同時に空売りをすることでリスクヘッジとして使うことができます。

株を買いながら空売りすれば、株価が上昇しても下降しても損失を利益で打ち消すことができます。株価が下がったときには空売りを確定させて利益を得て、株価が上がったときには株を売って利益を得れば安全に利益を得ることができます。

また投資する銘柄を変えることでもリターンとリスクをコントロールすることができます。

ただし株を買いつつ空売りをすることは矛盾する投資をしていることになり、運用が極めて複雑になります。簡単に使える手法ではありません。

暴落期には底値で拾うことに集中する

株価が確実に暴落すると思えるタイミングでは、株価の暴落では空売りをして利益を増やし、さらに底値で株を仕込んで反発による上昇でさらに利益を増やすということを考える人もいるかもしれません。

空売りを活用するこの方法なら、リターンは非常に大きなものになります。

しかし現実には実現が難しい投資手法です。

空売りをすれば、空売りに失敗してしまう可能性があるだけでなく、暴落後に底値で株を買うチャンスを逃す可能性も出てきます。タイミングを見計らって底値で株を買うこと自体が難しいのに、空売りを仕掛けていれば注意散漫になる可能性が高くなります。

空売りをするよりも底値で確実に株を買う方がリターンが大きいことを考えれば、無理に空売りを仕掛けず底値でしっかり株を仕込むだけでも十分な利益を期待できます。

熟練した投資家だと自負するなら空売りを活用すれば利益を最大化できますが、そうではないなら素直に底値付近で株を買うことに全力を注ぎましょう。

まとめ

空売りは株価下落のタイミングで仕掛けるだけで利益を出すことができるため試してみたくなる投資手法ですが、運用やタイミングが非常に難しいため自信がないなら控えておきましょう。

インバースETFなどの株価と逆相関する商品についても本質的には空売りと同様で、取扱が難しいため仕掛けるときには細心の注意を払いましょう。

株価の下落で利益を得ることよりも、まずは底値で割安な株を買うことに集中しましょう。もし確実に空売りで利益を得られると確信できる場面がやってきたときには、そのとき空売りを仕掛けるようにしましょう。

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