買値を気にせずに株式投資をするべき5つの理由とは?株の売買は現在の株価で決めろ!

   

チャートを虫眼鏡で見ている

株式投資では株を買ってポジションを持つと株を買ったときの株価を基準に物事を判断します。比較して相対的に判断することで状況を理解しやすくなり的確な判断を下すことができるようになるため、買値を基準に株の売買の判断を下したくなります。

しかし買値を気にしていると、誤った投資判断を下してしまうことも少なくありません。特に最初の株の買値が間違っていれば連鎖的にその後の取引の判断を間違える可能性もあります。

今回は、買値を気にせずに株式投資をするべき5つの理由をご紹介します。頭をリセットして冷静に株を売買するためにも、株の売買は現在の株価で決めましょう。




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1.買値は今後の株価の変動とは関係がない

買値を基準に判断する場合、買値を現在の株価と関連付けて考えてしまう人がいます。なぜなら人間はどのようなものにも法則性を見つけてしまう動物だからです。

しかし実際には今後の株価の変動とは全く関係がなく、株価は独立して変動しています。買値は投資家が自分の都合で株を買ったときの値段に過ぎません。

買値より株価が大きく下がったからといって上がるとは限らない

多くの投資家が陥りがちな思い込みが、買値より株価が大きく下がったため、もう少しすれば株価は反発して上昇するだろうという考えです。

人間はどうしても上がれば下がるし下がれば上がると考えがちです。10日連続で雨が降ればそろそろ晴れるだろうと思い、10日連続で晴れていればそろそろ雨が降るだろうと思ってしまうものです。

しかし株価は、投資家の買値など気にしていません。どこまでも下がり続けることもあればどこまでも上がり続けることもあります。

そのため買値より株価が下がったときに、そろそろ株価が上昇すると思って損切りが遅れてしまい、さらに株価が下落したときに狼狽売りしてしまうことも少なくありません。

株価が大きく下がったときに上がると妄信してしまうのには投資家心理も関係しています。損切りをして損失を確定させるのは辛いものであり、さらに自分の読みの間違いを認めれば自尊心が傷つきます。株価が下がったときに売って損切りするのを妨げる理由はたくさんあります。

無意識のうちに損切りの苦痛から逃れるために買値を意識して株価の上昇を信じてしまうことは少なくありません。

無意識に振り回されないように意識的に買値より大きく下がったからといって上がるとは限らないということは肝に銘じておきましょう。

買値より株価が大きく上がったからといって下がるとは限らない

株価が下がったからといって必ず上がるとは限らないように、株価が上がったからといって必ず下がるとも限りません。

株価が大きく上がると利益を確定したくなるものです。小さな儲けでも逃したくないと思うのが人間です。

また株価が上昇した場合、それ以上は上昇しないと思い込みがちです。株価が下落したときに反発して上昇を期待するのと同じく、株価が上昇したときには反発して下落すると勝手に想像してしまうものです。

しかしさらに値上がりが期待できる株を売ってしまうのは機会損失以外の何物でもありません。すばやく損切りしないのと同じくらいの間違いです。

株価が上昇して2倍になったとしても、さらに上昇する可能性があるなら保有を続けるべきです。

買値より株価が大きく上がったからといっても下がるとは限りません。

株価は現在の企業の状況を反映している

株価が買値とは関係なく変動する理由は明白です。株価は現在の企業の状況を反映しているからです。

もちろん投資家心理によって極端に株価が変動して割高になったり割安になったりすることもありますが、基本的には市場が冷静に判断して決定した株価は概ね妥当なものとなっています。

企業の業績を決定付ける要因は日々変化しています。企業自体が変化していることはもちろん、企業を取り巻く環境も変化しています。

そのため株を買ったときよりも企業にとって状況が好転していれば妥当な株価の水準は上昇します。同様に株を買ったときよりも企業にとって状況が悪化していれば妥当な株価の水準は下降します。

個々の投資家の過去の買値は、株価を決定付ける要素ではなく、あなたがいくらで株を買ったかどうかは今株を買おうとしている人には関係のないことです。

たとえばアップルパイを作るために今からリンゴを買おうとしている人にとって、あなたが1週間前にリンゴを50円で買っていようが200円で買っていようが関係ありません。どうしてもアップルパイを作るためにリンゴが必要なら1000円でもリンゴを買うこともあります。しかしアップルパイではなくミートパイを作るつもりならリンゴが10円でも見向きもしないでしょう。

買値という非常に個人的な物差しを基準にしてしまうと大きな過ちを冒すことになりかねません。

2.買値が投資家心理を揺さぶる

投資家の買値が影響を与えるのは投資家の投資家心理だけです。買値を意識することで買値を起点とした投資ができる一方、買値が邪魔になって冷静な判断を下せなくなってしまいます。

買値を起点にして考える

買値を起点にして考えることは決して悪いことばかりではありません。

基準を作り相対的に判断することができれば、精神的な負担を無視して投資できるからです。

たとえばある時点の株価が十分に割安だと思ったなら、その時点で投資を開始します。そして株価がさらに下がるようなら買い増していくことでさらに割安で株を買うことができます。

十分に割安な時点で株を買うことができれば、さらに株価が下がればさらに安くなっているということになるため魅力的な株価で株を取得できます。

分散して何回かに分けて投資することでリスクの分散効果を得ることもできます。ある基準を上回った時点で株を買うのを控えれば、割安で株を買い集めることもできます。

しかし利用するはずの買値による起点が邪魔になるときもあります。

最初の買値よりも株価が上昇したときに買い増せば損をしているような気持ちになるかもしれません。また株価が下がり続ければ含み損を抱えることになるため買うのが怖くなるかもしれません。

買値に着目すれば投資を円滑に行うことができる場合もありますが、自分が決めた買値の基準に振り回されてしまうこともあります。

損得勘定や自尊心に影響を及ぼす

買値を基準にして失敗する最大の原因が損得勘定や自尊心といった投資家心理です。

買値という分かりやすい判断材料があれば相対的な判断がしやすくなるため、現在の状況を単純に把握してしまいます。

買値を基準にすると、株価が上がって株を買うと損をしているような気持ちになり、株価が下がって株を買うと含み損が増えているため恐怖心が芽生えます。

また自分の予想と異なる値動きをしたときには、買値を否定するような投資判断は自分の失敗を認めることになり自分の愚かさを認めることになります。

そのため買値という基準を肯定するような判断を下すことが増加してしまいます。

損得勘定や自尊心といった投資家心理は株式投資において非常に重要な要素となり、買値を基準にすることで投資家心理をコントロールできなくなる場合もあります。

ストーリーを無視してしまう

投資家心理に振り回されて買値を肯定するために投資しているとストーリーを無視することになります。

株式投資では、誰もが企業や株価にストーリーを思い描いて投資しているものです。

株を購入するときには企業の株価が今後、上昇することを前提にしているはずです。株価が上昇するためには、業績がアップしたり投資家が集まって株を買い求めるといったストーリーがあるはずです。

ところが思い描いていたストーリー通りの展開にならず、企業の業績が悪化して株価が下落してしまうこともあります。そんなときに買値を肯定しようとすれば、思い描いていたストーリー通りの展開になっていないことを否定する必要に迫られます。

現実から目を背けてストーリーを無視すれば、さらに株価が下がるような状況になっても損切りして株を手放せなくなります。

ストーリーが崩れれば買値が割高だったということが発生するのも自然なことです。買値にこだわるあまりストーリーを無視するようなことは避けなくてはいけません。

3.現時点の株価で企業価値を評価する

買値を基準にすることで株価を評価するというのは相対的な判断です。一方で現時点の株価で企業価値を評価するのは絶対的な判断です。

相対的な判断だけでなく絶対的な判断も下さなくてはいけません。

買値という基準を無視してみる

絶対的な判断を下すためには買値という基準を無視するしかありません。買値を忘れてみることで、その株の本当の価値を見ることができます。

買値を無視して株の価値を判断しようとすれば、ファンダメンタルズ分析をすることになります。ファンダメンタルズ分析をすれば企業の本当の価値も見えてくるはずです。

そこからこれまでの株価の変動を確認し、ほかの企業の株価と比較し、現在の株価が妥当なものか判断することになります。

現在の株価が妥当かどうかやどれくらいの株価が割安なのかを見極めることができれば、買値という基準を無視した判断を下すことが容易になります。

状況は絶え間なく変化している

なぜ買値と現在の株価が乖離し、その乖離が不都合が発生するのでしょうか。

買値が妥当なら、株価が上がろうが下がろうが喜ばしいことのはずです。株価が上がっているなら含み益が発生し、株価が下がっているならさらに割安で株を買えるチャンスがやってきているからです。

ところが現実には、買値から株価が乖離したときには悩まされることもあります。

買値と株価の乖離による不都合の理由は、企業を取り巻く状況が絶え間なく変化しているためです。

株を買ったときには良好な経営状態であっても、株を買った翌日に事態が一変する可能性さえあります。

世界的な経済状況が悪化、地震や火災といった災害、予期しない訴訟問題、経営者のスキャンダルなど、その企業の問題もあればその企業ではどうすることもできない問題もあります。それらの問題によって状況が大きく変化すれば、株価は大きく変動することになります。

投資家が見通したり見極めることができる問題もあれば、絶対に予想できない問題もあるため、唐突に買値から大きく乖離した株価になってしまうことを避けることはできません。

状況が絶え間なく変化することが株式投資で利益を得られる大きな要因になっているものの、投資家に不条理を与える原因にもなっています。

失敗を避けることはできない

株式投資をしている以上、予測不可能な事態によって買値を間違えてしまうことを避けることはできません。

不確実な要素が存在する株式投資では、全てを計算して絶対に儲かる株を買うということはできず、必ずどこかで損失が発生する株を買ってしまうものです。

買値の間違いを認めることはプライドが邪魔をして難しいですが、絶対に失敗を避けられないことを前提としておけば、損切りも必要経費として冷静に処理することができます。

失敗を避けることはできないことを前提にしておけば、買値に惑わされずにフラットな状態で株価を見て判断を下すことができます。

4.現在の株価で買い増したいなら継続保有か買い増す

買った株の買値を無視した状態で現在の株価を見て、もし現在の株価でさらに買い増したいと思うなら継続して保有するか買い増しましょう。

買い増したいなら割安

もし現在の株価が買値よりも株価が上がっていたり下がっていたりしても、その時点で魅力的な株価であると判断できるならそれは割安であるということです。

今後、株価が上昇することが期待できると判断できなければ買い増したいとは判断できないはずです。その中で買い増したいと判断できるなら、その企業の実力と株価が乖離しており、企業の実力に対して株価が安いということです。

買値は関係ありません。株価だけを見て単純に買い増したいと思えるなら割安であるため、絶好の買いタイミングがやってきていることを前提に判断しましょう。

株を保有する

株価の変動で含み益や含み損が発生していても、割安な水準ならさらに株価は上昇するはずです。つまり今持っている株を手放す必要はどこにもありません。

買値から株価が2倍になっていようが半分になっていようが関係ありません。株を買ったときのストーリーが崩れておらず状況の変化も企業の本質的価値を毀損していないなら、狙い通りに株価が上昇するのをじっくり待つだけです。

株価が状況している局面でも下降している局面でも、現在の株価が割安なら保有を続けることで必ず利益が大きくなるはずです。

株を買い増す

もし資金に余力があり、ほかの銘柄と比較しても十分に魅力的な株価だと判断できるなら株を買い増していきましょう。

株価が上昇しているタイミングで株を買い増せば損をしているような気持ちになり、株価が下降しているタイミングで株を買い増せば含み損が拡大するため不安になりますが、買値のことは一切気にする必要はありません。

ナンピン買いをする場合には平均的な株の取得価格を下げて損益分岐点を下げる狙いもありますが、買値を気にしせずに株価に魅力を感じて買い増す場合には株の取得価格を下げることを気にする必要はありません。

ただ単純に魅力的な株が安いから買いますだけです。

買値を無視してフラットに株価を判断して株を買い増すことができれば、大きなチャンスを掴んで莫大なリターンを手に入れることができます。

5.現在の株価で買い増したくないなら損切り

もし現在の株価で買い増したくないと思うなら、その株は買値とは関係なくすでに魅力が失われているということです。株価が上昇する要因を見つけることができないならさっさと損切りして損失を最小限に抑えましょう。

買値の間違い

買値を間違えていた場合、あらためて企業を分析すると株価に対して魅力的ではないと判断せざるを得ない場合もあります。

株を買うときには誰もが興奮してしまうものです。楽観的になったり悲観的になったりするもので、株価が上がってしまう前に買わなくてはいけないという強迫観念に突き動かされて衝動的に株を買う場合もあります。

どう考えても都合の良すぎるストーリーを作り上げることも珍しいものではなく、自分の思い描いた荒唐無稽の展開を信じて株を買ってしまうこともあります。

もし冷静な状態で株を買っていた場合、現在の株価が買値より下がっていればさらに魅力的に思えるため買い増したくなるはずです。ところが買い増したくないと判断してしまうということは、割高で株を買ってしまったということです。

買値の間違いに気付いたなら、株価が上昇するという淡い期待は捨てて間違いを認め、それ以上のダメージを受けないうちに損切りして撤退しましょう。

ストーリーと株の齟齬

株を買ったときに思い描いたストーリーが、時間の経過とともに企業の実情とズレてくることは少なくありません。そんなときには企業に魅力を感じられず、どのような株価でも買い増したいとは思えないかもしれません。

経営者の横領や怠慢、期待していた新商品の不発、予期せぬ訴訟、不可避の災害、望まない多角化、社会情勢の変化など、さまざまな要因によってストーリーと現実がズレてしまうことがあります。

そんなときには思い描いていた展望は望めなくなります。

ストーリーと株に齟齬が発生することは少なくありません。特に歴史が短いベンチャー企業や隆盛が激しい最先端技術の企業では、数年後には想像していたビジネスとはまったく違うビジネスを展開していることも少なくありません。

こんなはずじゃなかったと嘆いてしまうような株なら買い増したいと思えないのも当然です。すぐに損切りしましょう。

安全域を意識する

最初から買値が間違っている場合もあれば、株を買ってから状況が変化して買値が間違いだったことが明らかになる場合もあります。そんな状況に陥らないように意識すべきなのが安全域です。

安全域とは、もし問題が発生しても余裕を持っておくことで損失を免れる範囲です。この範囲を広く設定しておくことは安全域を大きく確保するということです。

株を買うときから、自分の見通しや判断が甘いことを前提にしておきます。すると株価が極端に安いと判断できるタイミングでしか株を買うことができなくなります。

投資機会は減ってしまうでしょうが、安全域を大きく確保しておけば想定外の株価の下落を免れることができます。十分に安い株価ならそれ以上は株価が下がる可能性は低く、株価が下がっても限定されるためです。

失敗を避けることができないなら、失敗しても問題がない水準まで基準を厳しくするしかありません。安全域を意識することで買値が納得できないという状況を減らすことができます。

まとめ

どのようなタイミングで株を買っても気になる買値。買値を意識するあまり、さらに損失を膨らませたり利益を逃したりすることも少なくありません。

買値に振り回されないように、株価を見るときには個人的な感情が入っている買値を意識せずにフラットな視点でチェックするようにしてみましょう。

買値を意識しないという視点からも株価を確認することで、より適切な判断を下せるようになるはずです。

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