今後を予測できないことを意識して株式投資すべき5つの理由とは?知らないことを知ることが重要!

   

水晶玉をのぞき込んで未来を見通して予測する女の子

株式投資に関する情報を集めていると、今後を予想しているアナリストや経済学者の意見を簡単に見つけることができます。そして多くの投資家がアナリストや経済学者の意見を参考にして今後を予想しながら投資の決断を下しています。

しかし本当に今後は予想できるのでしょうか。今後を予想できるなら、なぜアナリストや経済学者は大金を手に入れていないのでしょうか。

今回は、株価が大きく変動して先行きが不透明になったときに多くの投資家がやってしまう予測や予想を頼ることの危険性について解説します。今後を予測できないことを意識して株式投資すべき5つの理由を知っておきましょう。「無知の知」という言葉があるように知らないことを知ることが重要です。




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1.マクロ経済を正確に予測することは不可能

アナリストや経済学者の中には、マクロ経済を予測して今後の株価や経済状況について意見を出している人もいますが、それらの予測が正確に当たることはありません。

過去の延長で未来を見る

人間が何かを予想したり予測したりする場合には、過去の延長で未来を見ようとするものです。今日起こったことの延長に明日があるなら、今日起こったことに近いことが明日も起こると予想できます。

過去の延長で未来を見て予想や予測をするという方法は、状況が変化していない平常時には極めて有効な方法となりますが、状況が大きく変化している非常時には全く有効ではない方法となります。

たとえば日常生活を送っていれば、次の日に何が起こるのかは簡単に想像できます。今日と同じように明日も満員電車で仕事に行って、お昼は会社の近くの食堂でご飯を食べて、恒例の会議に出席して、少し残業をして、帰りに買い物をして、家でご飯を作って食べてお風呂に入って寝るといったことは誰でも想定できます。

ところが非日常では予想が難しくなります。たとえばイギリスに旅行したとすれば、今日はロンドンを観光したからといって明日もロンドンを観光するとは限りません。タクシーでの移動が電車移動になる可能性は十分にありますし、今日と同じように明日もフィッシュアンドチップスを食べるとは限りません。

マクロ経済を予測したいと思う場面は、平常時ではなく非常時が多いため過去の延長で未来を見ても正確さに欠けることが少なくありません。なぜなら非常時には過去に起きなかった予想外の出来事が起こっている可能性が高いからです。

予測は連続して当たらないと意味がない

仮にアナリストや経済学者の中に、過去の経済状況や株価の変動を正確に予測できた人が出現したとします。

しかし予測を的中させたアナリストや経済学者が、今後の経済状況や株価の変動を正確に予測できるとは限りません。

当然ながら予測は連続して当たらないと信憑性に欠けるものとなります。また期間を限定せずに「今後は株価が上がる」「今後は株価が下がる」と言い続ければ、いつかは当たることになります。

経済状況や株価の変動は、企業の業績はもちろん投資家心理も反映されて起こります。多くの投資家が迷っているなら確かなことはほとんどなく、どのように変化してもおかしくないということです。

アナリストや経済学者が正確に予測できるなら、そのアナリストや経済学者は富の源泉となる未来予想を開陳して小銭を貰うよりも自分で投資して儲ける方が合理的です。未来を予想するアナリストや経済学者が自分で投資もしていなければ大金持ちでもないなら、アナリストや経済学者は自分のことを信用していないということになります。

偶然で数回の予測は当たるかもしれませんが、連続して当てることは困難を極めます。特に多くの投資家が迷っているような非常時にはより一層、予測を当てることは難しくなります。

予測が当たらないからといって予測が正確ではないことにはならない

もし高確率で起こることを予測できるアナリストや経済学者がいるとします。アナリストや経済学者の意見が高確率で当たる場合であっても、あくまで確率である限りは当たらないこともあります。

つまり予測が当たらないからといって予測が正確ではないことにはならないということです。

天気予報で考えると分かりやすくなります。降水確率が70%でも雨は降らないことはよくありますが、雨が降らなかったときに天気予報が間違っていたとは断定できません。なぜなら雨が降らない確率が30%もあるためです。

予測が当たったからといって正しいとは限らず、予測が外れたからといって間違っているとは限らないとなれば、もはや予測に頼ることはできないということになります。

未来が予測できないことを知りながら投資する

未来の予測と投資を考えると、結論としては未来が予測できないことを知りながら投資するしかないということになります。

未来を予測できないことを織り込んで投資することは気が重いものですが、論理的には未来を予測できないことを織り込んで投資するしかありません。

知らないことを知っていると思い込んで行動するよりも、知らないことを知らないと分かりながら行動する方が、より間違える可能性は低くなることは容易に想像できます。

アナリストや経済学者の予想や予測を信奉せずに、今後はどうなるか分からないと考えながら投資をすることが大切です。

2.マクロ経済の中でどの位置にいるのかは把握できる

今後を予測することは不可能に近いですが、マクロ経済の中で現時点でどの位置にいるのかについては把握することができます。つまり株価が割高なのか割安なのか、バブル期なのか暴落期なのかについてはアナリストや経済学者の意見に耳を傾けなくても判断できます。

未来より今が大切

株価の今後が気になって仕方がない人の多くは、今よりも未来を重視しようとします。しかし本当に大切なのは未来ではなく今です。

現時点で分かることは現時点のことだけです。未来がどうなるかについては誰にも分かりません。

株価が上昇することも下降することも分からず、特に短期では判断することは困難です。

未来が気になる人も、まずは分からない未来ではなく現状を把握することに力を入れるべきです。

現在の株価の水準は把握できる

未来を予想することは難しいとしても、現在の株価の水準が高いのか低いのかについては把握することはできます。

経済指数をチェックすれば妥当な水準なのか大きく乖離しているのかは判断することが可能。少し勉強するだけで現在の株価の水準は誰でも把握することができます。

現在の株価の水準が分かれば、バブル期なのか暴落期なのかも判断することができるため、株を買うべきなのか売るべきなのかも判断できます。

現在の株価の水準だけは確かなものなのですが、あやふやな未来ではなく確かな現在を足掛かりにして投資戦略を練りましょう。

3.未来の収益ではなく現在の収益を重視すべき

未来を予想して企業が稼ぎ出す未来の収益に全てを託すのは投資ではなくギャンブル。あまりにも無責任すぎます。

現時点で企業がどれくらいの収益を稼いでいるのかを根拠に投資することが未来が分からない状態では正しい判断につながります。

成長性をあてにしてはならない

もし株価が高い水準であっても、成長性に期待できるなら買っておくことでリターンを増やすことができます。

しかし企業が成長するかどうかについては、現在の状況では判断することは困難です。

もし企業が期待通りに成長するなら、ただ単純に予想通りに成長しているだけであるため大したリターンを得ることはできません。期待を超える成長性を実現して、はじめてリターンが大きくなります。

また企業が期待通りに成長しないなら、予想を下回る成長となるためリターンどころか損失が発生するかもしれません。成長していても損失が発生するかもしれません。

つまり成長性をあてにした投資の場合、予想通りになっても大したリターンを得ることができず、予想が外れたときには大きなリスクを抱えていることになります。

予測する投資家は過大なリスクを背負う

将来的に何が起こるのかを分かっていると思っている投資家は、自分の予想に基づいて投資します。そして多くの予想は、あまりにも楽観的かあまりにも悲観的になる傾向にあります。

バブル期には株価がさらに大きく膨らむことを予想して投資し、リスクを無視して最大限のリターンを手に入れることに夢中になります。

暴落期には株価がさらに下落することを予想し、リスクを恐れすぎて大きなリターンを逃してしまうことになります。

人間は視野が狭く幅広い事象を無視して自分だけが知っていることの中で極端な予想をしてしまうものです。投資家の考えだした偏狭なストーリーは極端なもので実現する可能性は低いですが、自分なりに考えたものであるため具体的でその投資家にとっては真実味のある話に思えます。

視野が狭く何も分かっていないことを自覚することなく予測して投資してしまう投資家は、常に過大なリスクを背負う宿命にあることを知っておきましょう。

4.範囲を限定することで予測精度を高めることはできる

将来を予測することは非常に難しく、その範囲が広がれば広がるほど予測は困難になります。マクロ経済という範囲まで予測を広げると、あらゆることを想定しなくてはいけなくなるため予測の精度は極端に落ちて使い物にならなくなります。

しかし範囲を限定して自分の得意分野にフォーカスすれば、完璧な予測は不可能でも予測の精度を高めることはできます。

狭い範囲に特化して予測する

広い範囲を予測するには膨大な情報を集めるだけでなく、集めた情報を解析するだけの能力が必要になります。

また本当に予測が必要な平常時ではなく非常時においては、解析した情報をさらに応用しなくては使い物になりません。

そのためどれだけ優秀な人でも将来を見通すほどの予測はほとんどできません。

ところが狭い範囲に特化すれば予測することは可能になり、予測の精度も高めることができます。

地球上に暮らす人間が1日に何回トイレに行くのかは予測するのは困難です。文化や習慣、住宅事情や気候も違うため地球の人口が分かってもトイレの回数はなかなか正確に予測できません。

しかし範囲を狭めて自分が1日に何回トイレに行くのかを予測することはそれほど難しくありません。毎日のトイレの回数を数えれば、正確にトイレの回数を導き出すことができます。

もし未来を予測して投資したいなら、極端に範囲を狭めて個別銘柄に投資をするしかありません。

得意分野に絞る

予測の精度を上げる方法としては、自分が知っている分野に絞ることも有効です。狭い範囲に特化して予測できるだけでなく、周囲の投資家よりも精度の高い投資予測ができるため有利に投資できます。

たとえば木星でリンゴを落としたとき、リンゴがどうなるのかを正確に予測できる人はほとんどいません。木星の気候や重力がどうなっているのか知っている人が少ないからです。

手から離れたリンゴが暴風で吹き飛ばされるのか、それとも強い重力で地面に引っ張られるのか、それとも弱い重力で宇宙に飛んでいってしまうのかはなかなか想像できないものです。

またもし想像できたとしても、実際に木星でリンゴを落としてみないとどのような結論が出るのかは分かりません。

一方で地球でリンゴを落としたときにはどうなるのかだいたい想像できます。リンゴはそのまま地面に落ち、よほどの暴風でも吹いていない限りはどこかに飛んでいくことはありません。

木星のことを知らなくても地球のことを知っていれば、地球でリンゴを落としたときにどうなるのかは予測できます。

同じように、セクターを絞ったり地元企業に限定したりすることで投資の精度を高めることは可能です。

マクロ経済ほど広い分野においては予測も困難ですが、得意分野に特化すればリスクを負うだけの精度の高い予測を打ち出すことも可能です。

それでも予測通りにはならない

予測範囲を限定することで予測の精度を高めるは可能性ですが、それでも予測通りになるとは限らないのが株式投資です。

精度をできる限り高めても予測通りになる保証はないため、基本的には予測に頼って投資をするべきではありません。

また自分が予測をできるということは、自分以外の投資家も予測ができるということでもあります。多くの投資家が予測できるなら、予測できることが株価に織り込まれる可能性が高く、割高な株を掴む可能性にもつながります。

予測できることが予測を覆す原因になるのが株式投資の世界。基本は予測できないことを前提に投資をするべきです。

5.もし今後を予測できるならリスクを抑えることは無意味

もし高精度で今後を予測できるなら、わざわざリターンを抑える要因になるリスク回避をする必要はなくなってしまいます。全力でリスクを取ってリターンを最大化することが最適となります。

しかしどれだけ自信を持って今後を予測している投資家もリスクを完全に無視することはありません。

リスクを無視した投資は報われない

リスクを無視してリターンを最大化することは短期的には大きなリターンをもたらすことがあります。特にバブル期にはリスクを取った投資家ほどリターンが大きくなるため、大暴落を警戒してリスク管理をする投資家は無能のように思われるものです。

しかしリスクを取った投資家が反映するのはバブル期の末期までで、大暴落に巻き込まれると大きな損失を出して相場から退場してしまうことになります。

投資格言の中には「向こう見ずなパイロットや年老いたパイロットはいるが、向こう見ずで年老いたパイロットはいない」というものがありますが、リスクを無視した投資をしていれば最後には破綻するものです。

短期的にはリスクを取ることでリターンが増えるかもしれませんが、長く投資相場に残ることはできません。

今後を予測できるならリスクを取ればいい

もし今後を予測できると思っており、絶対に予測が的中すると思っているならリスクを取ることが正解ということになります。

リターンを最大化するためにはリスクを最大化することが有効であり、リスクを取れば大きなリターンを手に入れることができます。

そして今後を予測できるなら、一般的にリスクと思われているものもリスクではないはずです。なぜなら株価がどこまで上昇してどのタイミングで下落するかを知っているなら、下落する前に全て売ってしまえばいいからです。

しかし現実には、今後を予測できると胸を張っている投資家も完全にリスクを無視して投資することはありません。

まとめ

何も知らずに投資することは恐ろしいことですが、それよりも恐ろしいのは何も知らないことを知らずに投資することです。

サハラ砂漠や太平洋を横断するときに、サハラ砂漠や太平洋のことを詳しく知らないことを知っていれば万全の準備を整えて横断に挑戦するはずです。しかしサハラ砂漠や太平洋のことを詳しく知らないのに知っていると思い込んでいれば自分の知っている範囲に対応した準備しかせずに横断に挑戦し、予想外の出来事に巻き込まれたときにはどうすることもできなくなってしまうものです。

サハラ砂漠や太平洋でさえ何が起こるか分からないのに、人間の恐怖と欲望が混ざり合う株式相場では何が起こるか分かるはずはありません。

未来を知りたいという気持ちは分かります。何も知らずに投資するのが恐ろしいという気持ちも分かります。しかし未来は分からず何も知らずに投資するしかない以上、その中で最良の決断をするしかありません。

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