連続増配株に投資すべき5つの理由とは?増配を続ける期間や業績に注目!
2020/01/21
高配当株投資で安定的に配当金を得たいという人もたくさんいますが、配当利回りだけに注目して高配当株を選んでいるとタコ配当などで無理に配当金を増やしている地雷のような高配当株を掴んでしまうこともあります。
そんなときに頼りになるのが、長期間にわたって配当金を増やし続けている連続増配株です。連続増配株を選ぶことで高配当株投資にはさまざまなメリットが生まれます。
今回は、連続増配糖株に投資すべき5つの理由をご紹介します。株式投資の初心者も、連続増配株を軸にした高配当株投資にチャレンジしてみたくなるはずです。
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1.安定した実力と長期間の優れた業績があるから
連続増配株とは、配当金を増やし続けている銘柄のことです。世の中には30年以上にわたって増配当を続けている企業も存在します。
継続的に利益を積み上げる真の実力
連続増配当とは、配当金を増やし続けることです。つまり配当金を維持するだけでなく、配当金を増やし続けるだけの利益を出している必要があります。
配当金を維持するのではなく増やし続けるためには、当然ながら利益も増やし続けなくてはいけません。利益が増えなければ配当金を増やすことができないためです。
そのため連続増配株は、それだけでしっかりとした実力を兼ね備えた企業ということになります。
大暴落と呼ばれる景気後退局面は約10年に1度発生するため、特に15年を超えるような連続増配株は、一度は大暴落の景気後退局面を乗り越えているということになります。
多くの企業が利益を減らす中でも、配当金を増やすことができるだけの利益や余裕を兼ね備えた企業なら、その実力は申し分ないものと判断できます。
また自分自身を食いつぶすように利益を上げていないのに資本金から配当金を出すタコ配当では、長期間にわたっての連続増配当はできないため、タコ配当をするような実力のない銘柄を避けることもできます。
長期間にわたって連続増配当を続けているというだけでも、長期間の高配当株投資をするだけの価値がある銘柄ということが分かります。
大暴落にも耐える底堅さ
連続増配株は、高配当株であることも多く配当金を出し続けてくれます。加えて業績も好調であることが多いため、大暴落の際には資産の目減りを防ぐことができます。
連続増配株は、配当金を出し続けるため投資家が手放しにくく、暴落した際には買われることも少なくありません。
そのため他の銘柄が下がっても連続増配株だけは株価が下がりにくく、ポートフォリオに組み込むだけでストッパーとしての役割を果たしてくれます。
連続増配株には、暴落時にも資産が減ってしまうのを防ぐことができる底堅さがあります。
暴落時にもすぐに資産が戻る
連続増配株は、暴落時にこそ真価を発揮します。
暴落しても連続増配株なら業績が安定しているためすぐに株価が上昇します。株価が下がりにくいだけでなく、戻りやすいという特性を兼ね備えています。
また配当金で株を買うことでも資産を戻すことが可能です。配当金は減らないため、安定的に下落した株価分の資産を株式の購入で取り戻すことができます。
加えて株価が下落すると配当利回りが上昇します。株価が下落したときに増配される配当金で連続増配株を買いましておけば高利回りの株式を手に入れることができます。
株価の上昇局面では、株価が下落した際に買い増した株が大きなリターンにつながります。
多くの投資家が恐れている暴落も連続増配株なら資産を増やすことができる大チャンスになります。
2.今後も配当金が増えて利回りが上昇する可能性が高いから
連続増配株は、配当金を増やし続けることで株主に利益を還元しています。そのため連続増配当が続いている銘柄は、継続的に配当金を増やし続ける傾向にあり、配当金が増加し続けるため利回りが上昇することにも期待できます。
60年を超える連続増配株もある
連続増配株の中には、60年を超える連続増配当を続けている銘柄も存在します。
景気後退局面に発生する大暴落は10年に1度の頻度で発生していますが、60年以上も連続増配当を続けているということは6回の大暴落でも配当を減らさずに増やし続けてきたということになります。
そのため、今後も連続増配当を続ける可能性が非常に高く、よほどのことがなければ連続増配当を止めることはありません。
連続増配年数が長ければ長い連続増配株ほど、今後も配当金を増やし続けることに期待できます。
長期的に保持するほど利回りが上昇
連続増配株は、長期間保有することで利回りが高まっていきます。
配当利回りは、配当金と取得時の株式の株価によって決定します。そのため連続増配株を手放さなければ取得時の株式の株価が維持されて配当金は上昇していくため、配当利回りも上昇していくことになります。
配当金によるリターンはインカムゲインとなり、利益を確定しながら再投資の原資にもなります。
配当利回りが増加することによってインカムゲインが増加していき、大きな利益を安定的に継続して手にすることができたり、再投資によって利益を拡大することもできます。
配当利回りが上昇するため長期保有にピッタリ
長期の株式投資をする場合には、株の売買でキャピタルゲインを狙う方法もあれば、配当金によるインカムゲインを狙う方法もあります。
配当金によるインカムゲインを狙う高配当株投資では、配当金の減少が大きな問題になります。高配当株の配当金が減少する場合には業績が低迷していることも多いため、高配当株を保有し続けていれば配当金の減少によってインカムゲインが低下し、売却すれば株価が下がっているためキャピタルゲインも低下してしまいます。
株式を保有し続けていても手放しても二重の損失を被ることになります。
しかし連続増配株なら、配当金が減少する可能性が低く、むしろ配当利回りが上昇する可能性の方が高まります。キャピタルゲインの低下やインカムゲインの低下に悩まされることもありません。
長期の高配当株投資において、連続増配株は非常に重要な役割を果たしてくれます。
3.株主への還元を考える経営陣だから
連続増配株は、企業の経営陣が連続増配当を決定しなければ実現することはありません。つまり連続増配株の企業は、経営陣が株主のことをしっかりと考えているということになります。
株主のことを考える経営陣は少ない
会社は株主のものであるため経営者の雇用主は株主ということになります。
ところが現実的には、経営者が株主のことを考えていることはなかなかありません。
多くの経営者は自分の利益を最優先させるもので、わざわざ配当金を出して株主に還元するよりも、成長分野への再投資を理由にして自由に使えるお金を手元に置いておきたいと考えるものです。
本当に優れた経営者なら、余ったキャッシュを利用して自社株買いをしたり成長分野に投資して株価を引き上げてくれますが、ほとんどの経営者は余ったキャッシュを無駄遣いしてしまいます。
しかし連続増配株を実現している企業は、株主への還元のことをしっかりと考えており、株主の利益を優先して会社を経営してくれます。
お金で黙らせてくれる
耳障りの良い言葉やバラ色の未来図を提示することで投資家からお金を引っ張る経営者も少なくありません。実現不可能な景気の良い話ばかりしていても、配当金や株価の上昇で株主に還元してくれることはありません。
もちろん計画通りに業績が上がらず低迷してしまえば、多くの株主は怒りますが、どれだけ怒っても資産が増えることはありません。
その点、連続増配当を続けている企業は違います。しっかりと利益を出して、利益に見合った配当金によって株主を黙らせてくれます。
適当な事業計画で株主を騙そうとする経営者も多いですが、連続増配当を続けている企業はお金でしっかりと株主を納得させてくれます。
経営に責任を持っているため安心して任せられる
経営者の判断ミスによって大きな損失が発生するのが会社です。経営者は自分のことばかり考えている人も少なくないため、業績が低迷すれば株主に利益を還元せずに逃げ出してしまうこともあります。
しかし継続的に配当金を増やし続けている連続増配株の企業を経営している経営者は、毎期のように配当金によって覚悟を示し続けています。つまり株主に対して責任を持って企業を経営している可能性が高いということです。
連続増配当という伝統を維持することで経営に責任を持っている経営陣が多いため、安心して経営も任せることができます。
4.減配や無配転落の危険性が低いから
連続増配株の中には、60年以上も連続増配当を続けている企業もあります。そのため簡単には減配したり無配転落する心配もありません。
配当狙いで問題になる減配と無配転落
配当狙いで高配当株を買っていれば、もっとも警戒しなくてはいけないのが減配や無配への転落です。
配当金によるインカムゲインが狙いにもかかわらず、減配や無配に転落してしまえば当初の目的であるインカムゲインが手に入らなくなります。
また配当金が出続けていれば株価を気にせずに保有することも可能ですが、減配や無配になってしまうと手放す必要に迫られ、配当金が強みの株を減配や無配を理由に手放そうと思ったときにはすでに株価が下落しているためキャピタルゲインを得ることもできません。
高配当株投資は非常に堅実で実用的な投資手法ですが、肝心要の配当金に問題が発生すれば大損害を被ってしまいます。
連続増配株なら増配当が止まった時点で対処できる
連続増配株の場合、減配したり無配になったりする前に基本的には連続増配当がストップします。
長期間の連続増配当がストップする時点で大きな問題が発生していることが分かるため、早めに損切りしてしまうことも可能です。
損切りすれば当然ながら損失が発生するものの限定的になることも多く、大損害を被る前に逃げ出すことができます。
連続増配株の場合、減配や無配の前に連続増配当が止まるというワンクッションがあるため安心することができます。
連続増配当が続く可能性が高い
長期の連続増配株の場合、一時的なキャッシュ不足に対しては借金をしてでも連続増配当を続ける企業も存在します。特に米国企業では顕著です。
配当を続けるということに対して大きな価値を置いている米国企業も多ですが、それは配当を続けることは株主から信頼や信任を得るためには必要不可欠だと考えているためです。
日本の企業の中にも連続増配当を続けている優良企業がありますが、米国ほどしっかりと連続増配当を続けている企業はありません。
そして連続増配当は続けることに意味があるため、連続増配株を経営している企業は無理にでも連続増配当を続けようとします。つまり連続増配当が続く可能性が非常に高いということです。
高配当株投資ではインカムゲインの確保が非常に重要ですが、連続増配株ならインカムゲインをしっかりと確保することができます。
5.暴落や倒産する危険性が低いから
株式投資をしていて恐ろしいのが暴落や倒産です。暴落すれば株価が低迷するため資産が減ってしまい、倒産すれば株式がただの紙切れになってしまいます。
連続増配株に投資しておけば、そんな暴落や倒産から大事な資産を守ってくれます。
連続増配株は下がりにくい
連続増配株は、配当金を得ることを目的として保有していることが多く、重要になるのが株価ではなく配当金になります。
そのため株価が暴落しても配当金が支払われ続けている以上、連続増配株を手放す人は限定的になります。その結果、株価自体の下落を抑えることができます。
株価が下落しなければ資産の目減りを防ぐことができるため、暴落にも対処できるようになります。
また株価が下落しにくいだけでなく上昇しやすいのも連続増配株の特徴であり、株価が下落しても短期間で戻る可能性が大いにあります。
伝統的な企業が多く倒産しにくい
連続増配株は財務的に優良な銘柄が多く、連続増配当を続けるだけの力を持っています。
また長期にわたって生存している企業であるため、取り扱っているビジネスの分野もローテク。爆発的な成長は見込めない反面、急激に衰退して潰れてしまうようなこともありません。
そのため倒産しにくく、倒産するにしても時間がかかるため倒産する前に株を売却して損切りして逃げ切ることができます。
キャピタルゲイン狙いで新興企業の銘柄を買ってしまうと、逃げる前に株価が大暴落してそのまま倒産してしまうこともありますが、連続増配株ならそもそも倒産しにくく、倒産するときにも余裕で逃げ出すことができます。
まとめ
配当金の多い高配当企業というだけでも信頼性が高く安心して投資できる対象になり得ますが、さらに連続増配株にもなると安定感が増して大事な資産を任せるのに十分な企業ということになります。
そのため連続増配株は大人気となっており、着実に資産を積み上げたい人なら絶対に優先的に選ぶべき株となります。
グロース株のように爆発的な成長を見込むことはできませんが、着実に一歩ずつお金持ちへと近づいていく投資には向いています。
投資スタンスと連続増配株の特性が合っているなら、連続増配株にも積極的に投資してみましょう。