株式投資は成功よりも失敗しないことが大切な5つの理由とは?資産はコツコツ増やそう!
株式投資で大きく儲けたいと考えている人は、一攫千金を夢見ていることも少なくありません。しかし株式投資では、大儲けを狙うよりもコツコツと資産を増やした方が賢明です。
株式投資で大きな利益を上げている人もたくさんいますが、なぜ大儲けよりもコツコツと資産を増やした方が得策なのでしょうか。
今回は、株式投資は成功よりも失敗しないことが大切な5つの理由をご紹介します。あまり夢のない話ですが、悪夢が現実になる前に知っておきましょう。
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1.継続的に資産が増大しなければ豊かになれないから
一時的に大金を手に入れても、手に入ると大金を失ってしまっては意味がありません。お金持ちになりたいなら継続的に資産が増加することを目指さなくていけません。
リターンとリスクは表裏一体
株式投資に限らず、あらゆることに言えることですが、一般的にリターンとリスクは表裏一体です。つまり大きなリターンを得るためには大きなリスクを負う必要があります。
株式投資で成功というと大きなリターンです。株式投資では、投資額の数十倍のリターンを得ることも可能です。
逆説的に言えば、株式投資では投資額が数十分の一に減ってしまうこともあります。
ビジネスなどでは、リスクを労力で補うことによってリスクを抑えながらリターンを増やすこともできます。しかし株式投資では労力でリスクを抑えることはできません。
まずはリターンとリスクが表裏一体であり、株式投資では特に構造がシンプルなためリターンとリスクがそのまま反映されることを理解しましょう。
大成功を収めてもリスクが大きければいつか失敗する
短期間の株式投資で大きなリターンを得て勝ち逃げをするなら、株式投資で成功を目指すのも悪いようには思えません。
しかし現実はそれほど簡単ではありません。
まず勝ち逃げを目指すような人は、短期間の株式投資で大きなリターンを得ることは非常に困難です。
人間は利益よりも損失を恐れる性質を持っています。そのため利益が見込めれば早く利益を確定し、損失が見込まれれば粘って損失を取り戻そうとします。
その結果、細かく利益を拡大することはできても最後には大きな損失で総合的に損失を出してしまいます。
そのため勝ち逃げを目指すようなリスクから逃れたい人は、そもそも大きなリターンを得る前に利益を確定してしまうため大きなリターンを得ることができません。
またリスクを負って大きなリターンを得ることができる人は、さらにリスクを負ってリターンを大きくしようとします。その結果、大きなリスクを背負い続けることになり最終的に失敗します。
大成功を収めてもリスクが大きければいつか失敗するため、株式投資において成功を目指すことは悪手になります。
一時的に成功しても意味がない
一時的に株式投資で成功しても、その成功が継続する見込みがなければ意味はありません。
たとえば一時的に株式投資で1000万円を手に入れても、1000万円を使い果たしてしまえば何も残りません。
それどころか1000万円が減っていくのを眺め続けるという苦しみに苛まれることになります。
結局、継続的に成功し続けようと考えて大きなリターンと引き換えに大きなリスクを負えば失敗してしまいます。
継続的に資産を増やすにはリスクを抑えた堅実な株式投資が必要
株式投資では、大きなリスクを負って大きく利益を上げても最終的には失敗してしまいます。
そこで大切なのがリスクを抑えて堅実な株式投資を行い、継続的に資産を増やすことです。
短期的な投資ではなく長期的な投資なら資産を継続的に増やすことが可能であり、失敗から逃れることができます。
もちろん多くの人が夢見ているような大成功には期待できませんが、確実に利益を増やすことができます。
2.失敗して自滅することがほとんどだから
株式投資では成功することよりも失敗することのほうが多く、ほとんどの場合が堅実な投資を止めてリスクを負い、失敗して自滅します。
誰かが得をすれば誰かが損をするゼロサムゲーム
定期的な株式投資は、一定のパイを奪い合うゼロサムゲームです。つまり誰かが得をすれば誰かが損をするような状況です。
実際には、株式の売買をするたびに手数料がかかり、利益を確定すれば税金がかかるためゼロサムゲームより悪いマイナスサムゲームです。
もちろんデイトレードなどの短期の株式投資で利益を上げている投資家もいますが、そのほとんどが百戦錬磨の猛者。さらにプロの投資家などが加わり、素人では太刀打ちできない状況です。
当然ながら知識も能力もない投資家がプロの投資家がいるゼロサムゲームに介入すれば、ほとんどの場合で失敗します。
失敗しない方が勝つ
株式投資は不確定な要素が多く、狙って成功することが難しいものです。一方で非常に失敗しやすく、簡単に損失が発生してしまいます。
つまりトランプのババ抜きをしているような状態です。最後に損する株を押し付けられた人が負けになります。
ババ抜きでは、数字を揃えるよりもババを引かないことが重要です。ババを引かなければ勝つことはなくても負けることはありません。そして負けなければいつか勝ちます。
株式投資も同じで、勝つことよりも負けないことを目指せば勝てるゲームになっています。
長期投資で株式の売買の回数を減らす
ババ抜きで負けないためにはババを引かないことが重要ですが、株式投資でもリスクのある取引をしないことが重要です。
つまり株式の売買を極力しないことが最適ということになります。
短期の株式売買の場合には、短期間で株式を売買します。株式を売買すればするほど失敗する可能性が高まっていきます。
しかし長期の株式投資なら、売買の回数を減らすことができるため失敗する可能性も最小限に抑えることができます。
株式投資での失敗の多くは自滅に原因がありますが、自滅を避けることで株式投資では失敗を防ぐことができます。
3.大きなリスクは心の平穏を失うから
株式投資で成功を目指して大きなリターンを狙えば、当然ながら大きなリスクを負うことになります。この大きなリスクは精神的な苦痛につながります。
ゆっくり眠れなくなる
株式投資で大きなリスクを負い続ければ、大きなリターンを得ることができるかもしれませんが常に緊張を強いられます。値動きに一喜一憂して過ごすことになります。
そもそも株式投資で大きな成功を収めるのは、豊かな生活のためだったのに、リスクを恐れて眠れない夜を過ごし続けるのは豊かなのでしょうか。
株式投資で成功を目指すことには精神的な負担があり、失敗したときのダメージは計り知れないものになります。
毎日を楽しく過ごすためにも、無謀な賭けをするのは大きな間違いです。
株式投資は100m走ではなくマラソン
株式投資は、短期的なものではなく長期的なものです。短期の株式投資でも長期の株式投資でも継続的に続けていくことが前提なら長期的なものになります。
つまり100m走ではなくマラソンであり、短期間だけを前提にした投資は絶対に息切れを起こします。
たとえ一時的に大成功しても精神的な負担を抱え続けて株式投資を行わなくてはいけなくなります。
株式投資を長く続けることを考えるなら、のんびりとゆっくりと心穏やかに過ごせる投資法を選ぶことが大切です。
4.失敗を取り戻すことは難しいから
株式投資では、大きな失敗をすると致命的なダメージになってしまいます。そして失敗を取り戻すことは非常に難しくなります。
投資資金が失われて投資できなくなる
株式投資で失敗して大きな損失が発生すると、投資資金が失われるため継続的に株式投資ができなくなってしまいます。
株式投資が継続できなければ、当然ながらその後の株式投資では利益を得ることができなくなり、人生における総合的な損失になります。
また致命的な損失になれば、株式投資ができないどころか生活さえ危うくなります。
損切りできない人間の性質
人間は、利益よりも損失を避ける性質を兼ね備えています。
つまり手に入るはずだった1000円も財布から落とした1000円も同じ1000円の損ですが、多くの人が手に入るはずだった1000円よりも財布から落とした1000円を悔しがります。
株式投資でも同じ原理が働き、利益よりも損失に執着します。株価が下がった場合には早めに損切りができず、株価が上がることに期待して損失を拡大させてしまいます。
つまりほとんどの人が、頭では分かっていても失敗を取り戻すどころか失敗を大きくしてしまいます。
株式投資では成功することよりも失敗することの方が多く、また失敗したときには致命的なものになりやすいものです。そのため成功を目指すよりも注意深く失敗を避けることが大切になります。
5.成功するよりも失敗しない方が簡単だから
株式投資で成功することは非常に難しく、プロの投資家でも長期的に株価指数を超える利回りを実現することは困難です。つまり成功するよりも失敗しない方が簡単です。
成功にはアクティブ投資が必要
アクティブ投資とは、自分で銘柄を選んで株式投資を行う手法です。
株式投資で成功するためには、銘柄を選定して一点集中で大きな利益を上げるしかありません。
なぜなら分散投資を行えばリスクが低下する反面、リターンも低下してしまうため大きな利益が発生しなくなるためです。
プロの投資家に委ねるか、自分で銘柄を選定するかは別として、株式投資で大成功を目指すにはアクティブ投資しかありません。
アクティブ投資では長期的に成功しない
アクティブ投資では長期的には成功することはできません。なぜならアクティブ投資は銘柄を偏らせるためです。
企業の好調と不調を見極めて投資を行ったり、株価の変動を見極めて投資を行うのがアクティブ投資です。アクティブ投資は、リスクを増やすことでリターンを増やして利益を狙うということになります。
そのためアクティブ投資では少ない銘柄に集中的に投資することが前提となります。
一定期間は選んだ銘柄が運よく値上がりするなどして利益を上げることができる場合があります。しかし一定期間を過ぎると選んだ銘柄が下がってしまい損失が拡大します。
当然ながら利益を見込めそうな銘柄に組み換えすることになりますが、組み換え後に利益を上げられるかは分かりません。
そして組み換えするたびに手数料で損失が拡大し、結局のところ株価指数よりも低い利回りになってしまいます。
アクティブ投資で長期的に成功している投資家はほとんどおらず、数年は株価指数よりも高い利回りを実現していても、次の数年は株価指数よりも低い利回りになってしまうことがほとんどです。
つまりアクティブ投資では、長期的に成功することはほとんどできません。
インデックス投資で失敗しない
成功することは難しい株式投資ですが、失敗しないことは簡単です。インデックス投資を行えばいいだけです。
何も考えずに株価指数を目指すインデックスファンドを購入するインデックス投資を行えば、株式投資で失敗する可能性を減らすことができます。
さらにインデックス投資で長期投資を行えば完璧です。
ただしインデックス投資で長期投資を行えば、株式投資で失敗することはなくなりますが夢のような大成功もなくなります。
まとめ
株式投資で成功することは非常に難しく、一方で株式投資で失敗を避けることは非常に簡単です。
必要となる労力や精神的な負担を考えればほとんどの人にとって長期のインデックス投資が最適解となります。有名投資家の多くも長期のインデックス投資を推奨しています。
もしどうしても株式投資で成功したいというなら、インデックス投資を行いながら余裕のある一部の資金をアクティブ投資で運用しましょう。