どこからか家に現れる虫「シバンムシ」とは?発生源と駆除方法でシバンムシに対処!

   

タバコシバンムシの画像

暖かくなるとどこからともなく現れて家の中を徘徊している虫。カブトムシやカナブンを小さくしたような姿をしており、飛び回るわけでもなく、食べ物に群がるわけでもなく、いつの間にか部屋を歩き回っています。それは「シバンムシ」や「タバコシバンムシ」と呼ばれる虫です。

今回は、そんな「シバンムシ」や「タバコシバンムシ」の発生源と駆除方法をご紹介します。生態を理解することで駆除することもできます。

シバンムシとは?

梅雨時になるとどこからともなく現れるシバンムシとはいったい何なのでしょうか。まずはシバンムシについて理解を深めていきます。

シバンムシ

シバンムシとは、シバンムシ科の甲虫の総称。世界中に2000種以上いる虫で、非常に小さな虫です。

カブトムシやカナブンを小さくしたような姿をしており、体長は数ミリメートル程度。燥木材を主に食べる食材性の群と、きのこを主に食べる食菌性の群に大別されています。

「地盤虫」などと間違われることもありますが、漢字では「死番虫(シバンムシ)」と書く虫です。もともとは西洋で古い家具を齧る際に出した「カチカチ」という音が死を呼ぶ不吉な音とされたことで、「デス・ウォッチ・ビートル(死時計虫)」と名付けられ、明治時代になって「死の番人」と訳されたことで「シバンムシ」となりました。

シバンムシは、25℃以上の気温と70%以上の湿度を好むため、気温の上昇する5~6月ごろから出現し、10~11月ごろに消えていきます。

卵は6~12日で孵化して食物中に穴を空けて潜り込みます。その後、1か月半ほどでサナギになり、1週間足らずで羽化します。

羽化した成虫は、4~5日の間は繭の中に留まって性成熟を待ちます。繭を食い破って脱出した成虫は一切摂食することはなく、水分だけを摂取して10~25日間生存し、その間に交尾と産卵を行います。1個体の雌は10~60個の卵を食物となる乾燥動・植物質の隙間や表面に産みますが、個体によっては100個を超えることもあります。

シバンムシの中には害虫として取り扱われる虫もおり、大きく食品害虫、建材害虫、書籍害虫に分かれます。

タバコシバンムシ

日本で最もよく見かけるシバンムシがタバコシバンムシ。たばこの葉を食べることから、この呼び名を付けられました。

猛毒であるはずのたばこの葉を食べることからも分かるように、植物毒に対する耐性が非常に高く、ゴキブリを即死させるような猛毒の植物を食べることもできます。

そのためあらゆるものを食べることが可能。乾果、乾パン、海苔、昆布、鰹節、乾麺、穀粉といったきわめて多くの種類の乾物を食べることができ、そのほかにも畳の藁床なども食べます。果ては建材まで食べるため建材害虫としても扱われています。

シバンムシアリガタバチ

シバンムシに関係するのが、シバンムシアリガタバチ。害虫であるタバコシバンムシやジンサンシバンムシの幼虫に寄生するシバンムシの天敵と呼べる虫。シバンムシの天敵であるため嬉しく思えますが、そうでもありません。

シバンムシアリガタバチ自体が人間の皮膚を刺し、痛みや腫れ、かゆみを引き起こすので害虫とみなされています。シバンムシが発生すると、シバンムシアリガタバチが連鎖的に発生するため注意が必要です。

シバンムシの発生源

シバンムシを駆除しようとして、部屋の中を歩き回っているシバンムシをどれだけ潰しても完全に駆除することはできません。

発生源となりえる場所に目星をつけてから発生源を特定することが駆除への第一歩となります。

穀物を主原料とした食べ物

シバンムシが最も発生しやすいのが穀物を主原料とした食べ物。具体的には、小麦粉や米粉、ホットケーキミックス、お好み焼き粉、パスタ、そうめん、ビスケットなどの乾物です。

これらの食べ物は、長期間にわたって保存されることが多く、1回で使わずに袋に封をして数回にわたって使われる傾向にあります。

袋にしっかりと封をしていなかったり密閉された容器に入れずに保存すると、袋や容器の隙間からシバンムシが侵入して食べ物をエサにして繁殖。気付かないうちに大量のシバンムシが発生することになります。

乾物

どんなものもエサにするシバンムシは、穀物以外の乾物からも発生します。

人間が食べられそうなものはどんなものでも発生源となり、香辛料、乾果、干し椎茸、鰹節、海苔、ペットフード、お茶、ココア、漢方の生薬なども発生源となります。

カレーパウダーやトウガラシといった普通の害虫なら嫌うものもエサにするのがシバンムシの特徴です。

その他のモノ

そのほかにも、ドライフラワー、肥料用の油粕、植物標本、昆虫標本、毛皮の洋服といった動植物を材料しているものは発生源となります。

また蛍光灯の内部でも発生することがあり、これは蛍光灯のカバー内で死んだ虫をエサにして発生します。

建材や畳などもエサにするため、発生源が見つからないときには植物を材料にした建材についても調べてみるべきです。

特に危険なのが畳。畳のいぐさがエサになり、畳に発生すると畳がボロボロになり、一度駆除したと思っても何度も繰り返し発生することになります。

またシバンムシの幼虫に寄生するシバンムシアリガタバチの発生原因にもなり、体が触れる機会の多い畳にシバンムシアリガタバチが発生すると健康被害を引き起こします。

シバンムシの駆除方法

シバンムシを駆除するためにはどうすればいいのでしょうか。

1.発生源を特定する

まずシバンムシを駆除するために大切なのが、発生源を特定することです。

殺虫剤や燻煙剤も有効ですが、食品に殺虫剤を使うことはできないためまずは特定が優先されます。

家の中にある発生源となるものをリストアップし、徹底的に調べ上げます。発生源を特定できれば、シバンムシの巣窟となっているものを処分して周囲を清掃しましょう。

2.殺虫剤で撃退

発生源となりそうなものが見つからないときには、殺虫剤や燻煙剤で部屋の中を殺虫することでシバンムシを全滅させることができます。

殺虫剤を使う場合には、一般家庭によく置かれているゴキブリ用やハエ用ではなく、「不快害虫用」を使用しましょう。

ただしシバンムシは包装された乾物などを発生源にすることが多いため、部屋全体に殺虫剤や燻煙剤を散布してもなかなか煙が届きません。部屋全体に薬剤を撒くことよりも、できる限り発生源を突き止めるように努力しましょう。

具体的な不快害虫用の殺虫剤・燻煙剤は、「バルサンいや~な虫」や「虫コロリアース」などです。

バルサンいや~な虫

バルサンいや~な虫

簡単に使うことができ、部屋を汚さないのが特徴。

出かけている間に使っておけば、家に帰ってきたときにはシバンムシを撃退できています。

虫コロリアース

虫コロリアース

ペダルを踏むだけで煙が出て害虫を駆除できます。

使用後にはバリア効果が持続するため、再発生を抑える効果もあります。

このほかにもシバンムシに効果のある殺虫剤はあるため、家にあるならそれらを使いましょう。

3.畳に発生したときは業者へ

畳に発生した場合には、畳乾燥機による加熱処理を行うことでシバンムシを駆除することができます。ただし一般家庭で畳乾燥機による加熱処理を行うのはハードルが高すぎます。

畳屋や害虫駆除業者に依頼すれば、殺虫を行ってくれるため依頼しましょう。

シバンムシの予防方法

シバンムシはありふれた小さな虫であるため、どれだけ注意していても家の中に侵入するのを防ぐことはできません。では、シバンムシの発生を抑えるためにはどうすればいいのでしょうか。

1.食品を使い切る

乾物などは長期間にわたって食べずに保存することが多いですが、それがシバンムシに入り込む隙を与えます。

そのため食品はできるだけ1回限りで使い切るようにしましょう。使い切りタイプの小分けパックを利用するのも有効です。

2.食品を密閉する

食品の密閉をしっかりしましょう。袋をゴムやクリップで適当に密閉して保存する人もいますが、小さな隙間があればシバンムシは侵入します。

そのため食品を袋ごと密閉容器に入れるなどの方法で、シバンムシと食品の接点を完全に潰しましょう。

また薄い袋はシバンムシが噛み破いて侵入することができるため、袋で保存するときには分厚くて完全に密閉できるものを選びましょう。

3.冷蔵庫で保存

常温で保存できるものはできるだけ常温で保存したいものですが、冷蔵庫での保存は食品をシバンムシから守るために非常に有効です。

シバンムシは高温多湿になると発生するため、10℃以下の温度が低い冷蔵庫内では生息できません。小麦粉などは冷蔵庫内で保存すると、シバンムシから守ることができます。

4.食品棚の清掃

乾物などの食品はまとめて棚や引き出しに片付けられているでしょうが、それらの棚や引き出しは定期的に清掃するように心がけましょう。

掃除をしていればシバンムシの発生に気付くこともでき、連鎖的な大繁殖を防ぐことができます。

まとめ

どこからともなく発生するシバンムシ。気付いたときには部屋の中で蠢いており、食品にも入り込むため食べてしまう可能性もあります。

特に毒を持っているわけでもなく、大きな害がないため見過ごしてしまうこともある害虫ですが、実は多くの人が悩まされている害虫です。

対処方法の基本は発生源を突き止めること。1匹でも見つけたら、発生しそうなポイントを探してシバンムシの大量発生を阻止しましょう。

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