たこ焼き器の正しい選び方とは?卓上ガス式、鉄板、ホットプレートの使いやすさと味の違いは?
2018/01/14
買えば高いたこ焼きも、自宅で作れば安くてたくさん作ることができます。しかしたこ焼きを作るためのたこ焼き器選びに失敗すると、思った通りのたこ焼きを作れず後悔することになります。
そこで今回は、たこ焼き器の正しい選び方をご紹介します。卓上ガス式、鉄板、ホットプレートでは、使いやすさとたこ焼きの味にどのような違いがあるのでしょうか。
各たこ焼き器については以下の記事を参照してください。
たこ焼き器とは?
そもそもたこ焼き器とは、どのような調理家電なのでしょうか。たこ焼き器の基本を知っておきましょう。
たこ焼き器
たこ焼き器とは、たこ焼きを作るための専用調理器。丸いくぼみがある鉄板を加熱し、そこに生地や具材となるタコなどを入れて焼きながら回転させることでたこ焼きを作るものです。
家庭用のたこ焼き器は大きく分けて3種類あり、卓上ガス式、鉄板、ホットプレートがあります。それぞれのたこ焼き器にはメリットとデメリットがあり、方式によって使い勝手や味に大きな違いがあります。
作れる料理
たこ焼き器はたこ焼きを作るための専用調理器ですが、最近ではたこ焼き器を応用してさまざまな料理が作られています。そのためたこ焼き器をたこ焼き以外の料理を作るために購入する人も増えています。
またたこ焼きの生地の中にタコではない具材を入れる方法も流行しており、こちらのアレンジ方法はたこ焼きの味を簡単に変えられるため人気となっています。
たこ焼き器を使った料理の具体例
・明石焼き
・アヒージョ
・オムライス
・チーズフォンデュ
・焼きシュウマイ
・焼肉
・サイコロステーキ
・唐揚げ
・ミニハンバーガー
・エスカルゴ
・ホットケーキ
・ベビーカステラ
卓上ガス式たこ焼き器
卓上ガス式には2種類あり、セットしたガスボンベを燃料にするガスボンベ式とホースをつないでガスを送るガスホース式があります。
たこ焼きの味
ガス式のタコ焼き器は火力が強いため店で売られているような本格的なたこ焼きを作ることが可能。外はカリカリ、中はトロっとしたたこ焼きを作ることができます。
味だけで考えれば高火力のガス式たこ焼き器が最も優れています。
使いやすさ
卓上で作ることができるため、大勢で作りながら食べることができます。複数人でたこ焼きを作ることができるため、具材を入れる係やひっくり返す係など手分けして作業することができ、焦げすぎなどの失敗を防ぐことができます。
ガスボンベ式たこ焼き器
ガスコンロ式のたこ焼き器のメリットとデメリットをまとめました。
メリット
・卓上に置いて食べながら作れる
・ガスによる高火力でおいしいたこ焼きが焼ける
・ガスボンベのためどこでも使うことができる
・鉄板を取り外して洗うことができる
デメリット
・ガスボンベを使うため燃料費が高い
・ガスボンベの残りガスを管理する必要がある
メリットとしては、おいしいたこ焼きを作ることができることと使い勝手の良さです。一方のデメリットは、燃料をガスボンベに依存しているためガスボンベの管理と値段となります。
ガスボンベの管理さえしっかりすれば、デメリットらしいデメリットがないため最も人気のたこ焼き器の方式となっています。
ガスホース式たこ焼き器
ガスホース式のたこ焼き器のメリットとデメリットをまとめました。
メリット
・卓上に置いて食べながら作れる
・ガスによる高火力でおいしいたこ焼きが焼ける
・ガスホースのため燃料切れの心配がない
・ガスボンベに比べて燃料費が安い
・鉄板を取り外して洗うことができる
デメリット
・ガス栓がないと使えない
・使っているときにガスホースが邪魔になる
味に関しては、ガスホース式とガスボンベ式のたこ焼き器に差はありません。大きな差は使い勝手と燃料費です。
ガスホース式はガス栓から直接ガスを使うため、燃料切れになることなく燃料費も安くなります。一方でガスホースが本体につながっているため設置場所が限られ、使っているときにはガスホースの煩わしさがあります。
鉄板たこ焼き器
鉄板だけで発売されているもので、ガスコンロに設置して使います。ガスコンロに置く場合とIHコンロ(電磁調理器)に置く場合があります。
たこ焼きの味
基本的にガスコンロは高火力のため、卓上ガス式たこ焼き器と同じクオリティのおいしいたこ焼きを焼くことが可能。味に関しては、お店のレベルのたこ焼きを作ることができます。
使いやすさ
鉄板だけのため取り扱いも難しくなく、収納にも便利。卓上ガス式たこ焼き器やホットプレートたこ焼き器のように場所を取ることがありません。
またカセットコンロの上に置けば卓上の使用も可能です。さらに鉄板であるため故障することもなく長く使うこともできます。
ただしコンロは1人が使うために設計されているため、たこ焼きを作る人が少数になり、手際よく焼かないと失敗する可能性が高まります。
ガスコンロで使う場合
たこ焼き器の鉄板をガスコンロで使うメリットとデメリットをまとめました。
メリット
・値段が安い
・汎用性が高い
・高火力でおいしいたこ焼きを焼ける
・省スペースで収納に便利
デメリット
・初めて使うときに空焼きが必要
・たこ焼きの生地がこぼれたときの後片付けが大変
・たこ焼きを焼くのに慣れていないと失敗する
たこ焼き器の鉄板をガスコンロで使うメリットは多く、鉄板だけのため値段が安く高火力でおいしいたこ焼きを焼くことができます。
一方で鉄板である以上、初めて使うときには空焼きが必要になります。またガスコンロは複雑な形状をしているため、生地が鉄板からこぼれたときの処理が大変。ガスコンロに生地がくっついてしまい、掃除や後片付けに手間がかかります。さらに焼くのに慣れていない人は手早く焼けないためたこ焼きを焦がしてしまう原因となります。
たこ焼き器の鉄板の空焼きの方法については、フライパンの空焼きの方法と同じです。
IHコンロで使う場合
たこ焼き器の鉄板をIHコンロで使うメリットとデメリットをまとめました。
メリット
・値段が安い
・汎用性が高い
・生地がこぼれても後片付けが簡単
・省スペースで収納に便利
デメリット
・火力の範囲が小さく中央部分でしかたこ焼きを焼けない
IHコンロはガスコンロのように複雑な形状ではないため、生地がこぼれても簡単に拭き取って後片付けすることができます。また火力もそこそこあり、おいしいたこ焼きを焼くことは十分に可能です。
一方でIHコンロはフライパンや鍋を温めることを前提に設計されているため、加熱できる範囲がそれほど広くなくたこ焼き器用の鉄板全体を温めることはできません。その結果、鉄板の端は温まらずたこ焼きが焼けないことが多々あります。
ホットプレートたこ焼き器
電気で温めるホットプレートでたこ焼きを作るたこ焼き器。たこ焼き器専用の製品と通常のホットプレートに付属したたこ焼き器兼用の製品があります。
たこ焼きの味
はっきり言ってホットプレートたこ焼き器の味はガス式たこ焼き器の味に大きく劣ります。低温で加熱するため仲間で火が通る間に水分が抜けてしまい、パサパサの仕上がりになります。
まるでホットケーキを丸めたようなたこ焼きとなり、お店で食べる外はカリカリ、中はトロっとしたたこ焼きのようには仕上がりません。
使いやすさ
ホットプレートたこ焼き器はおいしいたこ焼きを焼くことができないにも関わらず一定の人気があります。その理由は、使い勝手の良さにあります。
電源につなげば簡単に調理することができ、鉄板を洗うだけで面倒な後片付けも不要。この手軽さが支持されており、ガス式たこ焼き器のような危険も少なく子供でも簡単に使えることも人気の理由となっています。
また火力が低いためたこ焼き以外の料理を作るのにも向いており、兼用ホットプレートを使えばさまざまな料理が作れるため「ホットプレートを買うついでにたこ焼きも焼けるものにしよう」という選び方がされています。
たこ焼き器専用ホットプレート
たこ焼き器専用ホットプレートのメリットとデメリットをまとめました。
メリット
・値段が安い
・電源があれば使える
・大勢で囲んで卓上で使える
・空焼きが不要
・火加減の調節が簡単
・子供でも安全に使える
・ユニークな機能が付属した製品がある
・たこ焼き以外の料理も作りやすい
デメリット
・たこ焼きの味が悪い
・火力が弱いためたこ焼きを焼くのに時間がかかる
・寿命が短い
とにかく手軽で簡単に使えるのがたこ焼き器専用ホットプレート。シンプルな構造のため値段が非常に安いのも特徴です。そのほかにも自動的にたこ焼きをひっくり返してくれるものや大きなたこ焼きを焼けるものなどユニークな機能が搭載されたたこ焼き器もあります。
一方で味のレベルは低く、プロが作るようなたこ焼きの味を望むことはできません。またホットプレート式のため故障することもあります。
たこ焼き器専用ホットプレートは、たこ焼きの味ではなくたこ焼きを作る過程や食べる楽しみを演出するための道具であり、ワイワイ楽しくたこ焼きを作りたい人に向いています。
たこ焼き器兼用ホットプレート
たこ焼き器兼用ホットプレートのメリットとデメリットをまとめました。
メリット
・電源があれば使える
・大勢で囲んで卓上で使える
・空焼きが不要
・火加減の調節が簡単
・子供でも安全に使える
・さまざまな料理が作れる
デメリット
・たこ焼きの味が悪い
・火力が弱いためたこ焼きを焼くのに時間がかかる
・寿命が短い
基本的なメリットとデメリットは、たこ焼き器専用ホットプレートとそれほど変わりません。ただし汎用性の高さが全く違います。
たこ焼き器兼用ホットプレートは、ホットプレートにたこ焼きが焼ける機能を追加しているものがほとんどで、たこ焼きを焼くことを前提には作られていません。そのためおいしいたこ焼きを焼くことはできません。
一方で、たこ焼き器は一般的に使用頻度が非常に低く、数回使えば片付けられたまま使われないということも少なくない調理家電。しかしたこ焼き器兼用ホットプレートは、たこ焼き以外にも焼肉、鉄板焼き、お好み焼きなど、付属の鉄板を使う料理ならどんなものでも作れるため、汎用性と使用頻度を高めることができます。
たこ焼き器の選び方
たこ焼き器の基本が分かったところで、たこ焼き器の選び方をご紹介します。
たこ焼きの味を追求する人
とにかくお店で売っているようなおいしいたこ焼きを食べたい人は、ガス式のたこ焼き器を選びましょう。
たこ焼き器の味を上げるにはガスで焼く方式が必要不可欠で、卓上ガス式か鉄板が候補となります。
味を追求する場合には、絶対にホットプレート式は選ばないでください。
たこ焼き器にコストパフォーマンスを求める人
とにかく安くたこ焼きを食べたい人は、鉄板を選びましょう。
家にガスコンロがある場合には鉄板さえあればおいしいたこ焼きを焼くことができます。また鉄板は卓上ガス式やホットプレート式に比べて値段が安く、壊れることもないため一生モノとして使うこともできます。
値段が安いホットプレート式ですが、製品寿命が短く味も悪いため総合的にコストパフォーマンスが高いとは言えません。
たこ焼きに楽しさを求める人
皆で楽しくたこ焼きを食べたい人は、卓上ガス式かホットプレート式を選びましょう。
とにかく楽しくワイワイと焼いて食べるためには、全員がたこ焼き器を囲む必要があります。鉄板を使うとまるで職人のように1人が黙々とたこ焼きを焼くことになり、楽しさは半減してしまいます。
たこ焼きに手軽さを求める人
たこ焼きに手軽さを求める人は、ホットプレート式を選びましょう。
温度調整が簡単で誰でも簡単にたこ焼きが焼けるホットプレート式。失敗も少なくガスの管理も不要です。
まとめ
たこ焼き器を選ぶ際には、使うシチュエーションが非常に重要となります。たこ焼きの味を追求する人はガス式一択、安さを求める人は鉄板、手軽さや楽しさを求める人はホットプレート式も候補に入ります。
ガス式とホットプレート式では味に雲泥の差があり、ちゃんとしたおいしいたこ焼きが食べたい場合には絶対にガス式にしましょう。
各たこ焼き器については以下の記事を参照してください。